人生セルフ人体実験

何をするにしても自分で試すのが一番

実録!シェアハウス(外国人多め)に半年くらい住んでみた

2018年に、東京で職業訓練を受けて仕事を探すために引っ越した時、実は一番困ったのが家探しでした。
一般的な賃貸住宅を契約するには、立場的にも金銭的にも厳しかったので、最悪住むところがなくて訓練の受講を辞退する羽目に陥りかねません。
どうしたものかなと思いつつ不動産情報サイトを眺めていると、シェアハウスであれば契約時の必要条件が緩い場合が多い、との情報を入手。
就職先決定から再引っ越しまでの一時的な足がかりにしました。
そんな感じで約半年間、なかなかカオスな環境で暮らしてみた記録です。

シェアハウスを選んだ理由

一般的な賃貸契約が難しいとわかった時点でも、残された選択肢はいくつかありました。
まず真っ先に思い付いたのは、施工不良が話題の某ウィークリー・マンスリー契約物件。しかし詳しく調べてみると、コストパフォーマンスが著しく悪いので却下。
いくら家具家電がついて水道光熱費込みといっても、1ヶ月で普通の同規模の部屋の2倍くらいの額が飛ぶのはだめです。しかも千葉とか埼玉でそれ。
身元が怪しい外国人にも貸しているようなとんでもないボロアパートだと、さすがに地震なんかの災害が怖いし、あと治安とか虫とかも…。
あと事故物件は精神衛生上よろしくないのでNG。というか普通の事故物件は単に家賃が格安に設定されているだけで、ちゃんとした身分とか支払能力とかは求められます。普通の契約条項では借り手がつかないような、相当ヤバい出来事があった物件なら別みたいですけど。
そんな流れで、なんとなく賃貸情報サイトを見ていたら特集を見つけたのがシェアハウス。
シェアハウスというと、それこそまともに見たこともなかったテラスハウスくらいの前情報しか持っていなくて、年頃の男女がひとつ屋根の下でキャッキャウフフして…なんて偏見まみれだったのですが、詳しく調べてみるとそうでもないらしい(勿論そういうのを重視したハウスもあった)。

バリエーション豊かなシェアハウス

で、シェアハウス専門の紹介サイトもあって、そこをざっと30分くらい見てみただけでも、本当に規模もタイプも様々なのがわかりました。
ちょっと紹介するだけでも、少人数で共用リビングでの団欒を楽しみたい人向け、100部屋近くある超大型ハウス、古いビルをリノベーションしたデザイン重視の部屋、厨房があって希望者は格安で食事を提供してもらえる…などなど。
しかも、契約の際には保証金さえ払えば、保証人がいなくても、無職・収入が不安定な職でも借りられる部屋が多い(保証人が必要なハウスもある)。
他の住人との距離が近いのは気になるけど、これを利用しない手はなさそうだし、まあ一般物件に引っ越すまでの繋ぎなら…というわけで、シェアハウス探しを始めました。

どんな部屋にする?

タイプが多種多様なのは先述の通りなので、どんな部屋を選ぶかはなかなか迷いました。
そこで私が重視したのは、
・プライベートが極力確保されること(自分の時間が作れないとつらい)
・交通アクセスが良いこと(東京に不慣れな間の対策)
・共用設備の数が十分なこと(朝の順番待ちとかヤバそう)
この三点。
予算は管理費込みでだいたい7万円くらいまで。

そんな感じで探してみると、上記の条件をある程度満たせるシェアハウスを複数運営している業者を発見。
あんまり何回も東京に行って見学をする予算もないので、その一社に絞って早速メールで連絡を取り、4件の見学の約束を取りました。
細かい見学時の内容なんかは省略しますが、最終的にはその会社が運営するシェアハウスの一部屋を借りることに決定。契約を書類の郵送で出来たのも、わざわざ再度東京に行かなくて済んで助かりました。

いざ入居

部屋を借りたシェアハウスは、東京メトロ有楽町線/副都心線小竹向原駅が最寄り。
交通の便は大変良好です。
建物はあんまり細かく描写すると特定されそうなので控え目にしますが(まあもう引っ越したし別にいいんですけど)、築浅で綺麗な佇まいです。
いかにもシェアハウス的な交流スペースは、そんなに広くないリビングがあるだけですが、そのぶん個人スペースや共用部が充実。
個室には机と椅子、ベッドだけではなく、テレビがある上、なんと冷蔵庫も備え付け(これは珍しい)。
冷蔵庫が共用のハウスだと、名前とか部屋番号を書いておいても人のものを平気で食べる奴がいる、みたいな話も聞いていたので、そこは安心です。
そして、特筆すべきは水回りの設備の多さ。
1階だけで、トイレ4つ、洗濯機と乾燥機がそれぞれ4台、洗面台3つ、シャワー3つと、明らかに多すぎだろう、と言いたくなるくらい。
その点、順番待ちで困ったことはほぼ無かったんですが。
キッチンもある程度の調理器具や食器類、調理家電が備え付けてあります。

個人で用意が必要なのは、
マットレス用のベッドパッドとカバー、掛け布団
・その他旅行に持っていくようなレベルの日用品
ぶっちゃけこれくらいあれば生活はできます。
まあ、わたしはなるべく共用のものを使わずに済むように、色々用意しましたけど。

それでは、実際に暮らしてみて良かったところ、悪かったところ、振り返ってみましょう。
※全て私個人の感想です。人によって気になる、気にならないが全然違うと思うので参考程度にしてください。

良かったところ

国際交流ができる

私のいたシェアハウスは外国人多めかつ、コミュニケーション好きな人が多かったので、色々と面白い話を聞けたのは良かったです。
母国の話とか、今までに行った国の話、日本のことをどう思うかの話…などなど、話していて楽しかったのは事実です。
逆に日本人と話すと、普通の世間話とか、ハウス内のなんやかんやについての愚痴になってしまって、シェアハウスじゃなくてもできる話だなぁ…と思ってしまうこともありました(日本人の住人の皆さんごめんなさい)。

悪かったところ

マナーが気になる

外国人(特に欧米系)が多い、というところから繋がるのかもわかりませんが、基本的に雑です。
靴は出しっぱなしで玄関が溢れていたり、前の日の夜に付けたと思われるエアコンの暖房が翌朝になってもフルパワーのままだったり、水回りの使い方が汚かったり、夜中になってもリビングで騒いでいたり…と、挙げればきりが無いですね。
共用スペースは、空いている、誰にも割り当てられていないという状況であれば、そこは好きに使っていいという感覚。
なのでシャワールーム内にシャンプーとかが置きっぱなしだったり、洗面台回りの収納を好き放題使う人がいたり。
文化とかお国柄の違いなんで仕方ないとは思うんですが、これを我慢できる人じゃないときつくなってくると思います。
洗濯機・乾燥機と洗面台をめいっぱい使ってシーツを干していたのを目撃したときはさすがにドン引きしました…。
あと、共用部に置いてあるものは、たとえ自分に割り当てられたスペースに保管していても安全は保障されません。
私は玄関に置いておいた傘を1週間でパクられました(安いビニール傘だからまだよかったけど)。
それ以来、私は普段使いのスニーカー1足だけを下駄箱に入れ、残りは全て自室内にしまい込むスタイルでやっていました。
そもそも、自分専用のものを他人が自由にアクセスできる場所に置いておくのに抵抗があったんで、洗顔グッズとかも最初から室内保管だったんですが、傘パクられ事件で更に強化した感じです。

自炊する気にならない

共用キッチンもありましたが、私はどうしてもそこで料理をする気になれず(せっかく料理しようと食材を買っても順番待ちが...っていうのもありましたが)、5ヶ月住んでまさかの自炊回数ゼロでした。料理好きなのに。
駅前のスーパーか弁当屋で売っている弁当と納豆、あとカットキャベツで生きてました。

時間を取られる

これは良かったところの反面なんですが、一度話し始めるとどうしても止め時を見計らえず、そのままずるずると1時間くらい話し込んでしまって、結果プライベートの時間がなくなる、というのが結構ありました。
時間さえあればずっと友達作っておしゃべりしてたい! という方にはいいのでしょうけど、私にはそのバランスの偏りが大きかったみたいです。

さらばシェアハウス

そして、就職先が決まったこともあり、念願叶ってアパートを契約。 で、都合5ヶ月程をシェアハウスで過ごし、契約を半月ほど残した状態で引っ越しました。

まとめ

そんな感じで、神経質なせいもあるでしょうけど、私にとってはストレス要素のほうがかなり多かったです。
それでも共用部で会ったときとかは、ちゃんと他の住人と会話はしていたので、関係性は悪くはなかったんですけどね。
(ある程度英語を話せるくらい勉強していたのが本当に役に立ちました)
英語ができない日本人とか、日本語が苦手な外国人もいたので、拙いながらも通訳をしたことなんかも。
そんな感じで、日本にいながら外国人のほうが多い空間で生活するという、なかなか貴重な経験になったとは思います。
留学まではいかなくても、国内でちょっとそんな気分を味わってみたい、という方にはオススメかもしれません。